奨学生からの便り ー9月
先ず初めに、私は学生時代の自分を経済的に、そして精神的に支えてくれた日本の皆様に深い感謝と尊敬の思いを伝えたいです。本当にありがとうございました。私はアブ・アーサンと申します。
私の父は雇われ農家で収入が多くなく、学生時代は常に経済的に困窮していました。父の収入だけでは満足に子ども達が学ぶこともできなかったのです。きっと父も子ども達を学ばせることができなくて辛かったと思います。
私は7年生の時から皆様の支援を受けることが出来ました。ちょうどその時期に我が家の経済状態は深刻な状態であり、日々生活するだけで精一杯でとても学業にお金を使うことが出来ませんでした。
皆様の支援は、経済的な問題という子どもにはどうすることもできない問題のために教育の機会が奪われそうになり、「もう夢をあきらめよう」そんな心が折れそうな私を支えてくれる希望の光でした。
その後学校に通い続けることができた私は皆様の思いにこたえるように一生懸命努力し、SSC試験、HSC試験ともに最高の評価を取り、ダッカ大学、大学院を卒業後、今はダッカで銀行員として働いています。
私が今一番思うことは「勉強とは自分の人生をだけでなく、自分の家庭、そして様々なことを学んだことで社会を変えることもできる」ということです。皆様のおかげで私には家族を支え、社会を変える可能性を身に着けることが出来ました。
皆様が私にして下さったように、今度は私が自分の育った村の子ども達を支援していこうと思っています。
最後になりましたが、改めて私を支えて下さった皆様、そして国際エンゼル協会を作って下さった故川村百合子様に、心から感謝申し上げます。ありがとうございました。皆様の末永い活躍とご健康をいつまでもお祈りいたします。
アブ・アーサン(元奨学生/銀行員)